おじさん少年の記

疲れた時代に、癒やしの言葉を。からだはおじさん、こころは少年。

癒やしの和歌

【サラリーマン・癒やしの和歌】14・こころのひろさ

疲れたサラリーマンに、古の和歌が響く。 ~簡単な自己紹介はこちらです~ テレビもスマホも車も電気もなかった時代、島国で暮らしていた人々は詩を詠み、無限の深さと広さを持つ心の世界を楽しんでいた。 五七五七七のわずか31文字が伝える、慈しみ、憧れ…

【サラリーマン・癒やしの和歌】13・時代を越えて届くフレーズ

疲れたサラリーマンに、古の和歌が響く。 ~簡単な自己紹介はこちらです~ ある詩の、楽曲の、たった一つのフレーズが、時代を越えて生き残り、人々の胸を打つことがある。 今から千年以上も昔に編まれた、一首の和歌もその一つだろう。 心なき 身にもあはれ…

【サラリーマン・癒やしの和歌】12・古代のラップ

疲れたサラリーマンに、古の和歌が響く。 ~簡単な自己紹介~ 会社員となり、取引先の方から教わった縁で、古代和歌の魅力に惹きこまれるようになった。 そこには百人一首のような練り上げられた技巧はなく、詠み手のこころがそのままに表現されているように…

【サラリーマン・癒やしの和歌】11・場面とこころの静寂

疲れたサラリーマンに、古の和歌が響く。 ~簡単な自己紹介~ 目に映るものを「対象」ととらえず、心の一風景とみる。 ものと心が混然とし一体となる世界観の中で、より深みと優しさ、温かさが生まれる。 暮らしのすべてがアナログ環境だった江戸以前の人々…

【サラリーマン・癒やしの和歌】10・技巧に走らない美しさ

疲れたサラリーマンに、古の和歌が響く。 ~簡単な自己紹介~ 万葉集は日本人最古の和歌集といわれる。歴史の古さもさることながら、その表現力、ストレートに感情を伝える素直さに引き込まれる。 この歌は、文字を目で追っていくだけでも心がうずく。 天地…

【サラリーマン・癒やしの和歌】9・死と近い分、生が輝く

疲れたサラリーマンに、古の和歌が響く。 ~簡単な自己紹介~ 万葉の時代の人々は、いつも死を近くに感じながら暮らしていた。 庶民なら疫病。貴族なら権力闘争。今のように秩序や健康が保証された時代ではない。いつ死ぬか、命をとられるか、分からなかった…

【サラリーマン・癒やしの和歌】8・小石も玉となる

疲れたサラリーマンに、古の和歌が響く。 ~簡単な自己紹介~ 万葉の時代の人々は、物を物と捉えるだけでなく、どこかこころを持ち誰かを偲ばせる印として大切にしていた。 物にも魂が宿る、とみていた。感じていた。その心のおおらかさ、やさしさに感じ入る…

【サラリーマン・癒やしの和歌】7・自然の景色とこころが共鳴する

疲れたサラリーマンに、古の和歌が響く。 ~簡単な自己紹介~ 仕事でクタクタになったとき、心が疲れたときは、目に映るものすべてが味気なく見える。 心が晴れないから、見上げる夕空もどこかあせてしまう。 沈んだ心は、むしろ暗くひっそりとしたものを眺…

【サラリーマン・癒やしの和歌】6・酒と古代

疲れたサラリーマンに、古の和歌が響く。 ~簡単な自己紹介~ 【サラリーマン・癒やしの和歌】1・疲れたこころに染み入る - おじさん少年の記 どうしようもないことで悩んだり、 起きてもいないことに怯えたり。 組織で働いていると、あれやこれやと悩み事…

【サラリーマン・癒やしの和歌】5・風との触れ合いが新たな言葉を生み出す

疲れたサラリーマンに、古の和歌が響く。 ~簡単な自己紹介~ 【サラリーマン・癒やしの和歌】1・疲れたこころに染み入る - おじさん少年の記 万葉集を読んでいると、ことばというものが実に繊細で、自然や心情の機微をありのままに的確にとらえることので…

【サラリーマン・癒やしの和歌】4・場面の切り替えの妙

万葉集は5・7・5・7・7の定型スタイルのほかに、5・7を繰り返す長歌というジャンルの作品も多い。 これがまた、リズム感あふれ、そらんじてみると自分自身の気分まで乗ってくる。いわば日本のラップだ。 それに加えて、場面描写の妙が際立っている(…

【サラリーマン・癒やしの和歌】3・素朴な表現だからこそ胸に響く

いろいろと複雑な人間関係にホトホト疲れる現代人にとって、素朴で純粋な心情を詠う古代の人々の言葉は、直球ドストライクで胸に響く。 癒しとエナジーを、分け与えてくれる。 私自身がジーンときた作品の一つをご紹介したい。 父母が 頭かきなで 幸(さ)く…

【サラリーマン・癒やしの和歌】2・センチな心に万葉は響く

万葉集の素晴らしいところは、自然風景と人の心が歌を通して見事に一致していることだ。 見たもの、聞いたもの、触れたもの感じたものに、自分の心をそのまま重ね合わせる。自然に対して優しくなれる。そう感じる自分の心も柔らかく、温かくなる。癒やされる…

【サラリーマン・癒やしの和歌】1・疲れたこころに染み入る

社会人となり、会社組織でかわいがられしごかれ、少々息切れがしてきたころのことだ。入社1年をすぎたころだったか。 仕事で回る先の方が体育会系の方で、お話をしているだけでエナジーをもらえていた。 知識を誇るような方ではなかったが、あるときふと和…