おじさん少年の記

疲れた時代に、癒やしの言葉を。からだはおじさん、こころは少年。

【サラリーマン・癒やしの和歌】6・酒と古代

疲れたサラリーマンに、古の和歌が響く。

 

~簡単な自己紹介~

【サラリーマン・癒やしの和歌】1・疲れたこころに染み入る - おじさん少年の記

 

どうしようもないことで悩んだり、

起きてもいないことに怯えたり。

組織で働いていると、あれやこれやと悩み事を抱えるものだ。

 

ときには思う。もう、どうでもいいわぃ。と。

 

しるしなき

ものを思はずは

一杯(ひとつき)の

濁れる酒を

のむべくあるらし

 

巻三(三三八)

 

考えても

仕方ないことを思うくらいなら

1杯の

濁り酒でも

呑んだほうがましだ

 

出典は万葉集。詠み手は大伴旅人。ちょうど「令和」の宴を主催した人物だ。

 

千年以上の昔から、先祖たちは同じように悩み、語り、呑んでいた。

 

どうしようもないことで心を砕いても仕方がない。

なるようになれ。

 

そう吹っ切り、目の前のささやかな喜びに浸ってもいいじゃないか。

元気と励ましを与えてくれる歌だ。

 

~お読みくださり、ありがとうございました~