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人の心の声を読み抜き、言葉にしてしまう迷惑怪人・おっぴろげマン。総理官邸まで荒らしにきた迷惑男を退治せんべく、人助けのヒーローこと「ざんねんマン」が立ち向かった。
・・・
とはいっても、必殺技があるわけじゃない。なんといっても、この迷惑怪人に小細工は通用しない。考えてることが
数秒おいて、律儀にもおっぴろげマンがざんねんマンの心の声を
「・・・しかも言葉にされちゃったら、恥ずかしいよ」。
まったく、面倒なのを相手にしたもんだ。
おっぴろげマンは楽しくて仕方がないかのように、今度は傍らの首
「ったく、全然頼りにならないじゃないか、このざんねんマンとか
矢部の心のボヤキを、実に情感豊かに語り上げてくれるのであった。
愚痴が愚痴を生む様子が実によくわかる。それにしても、何も隠
人の世は濃淡こそあれ、どこもこのようなものなのかもしれない。
だが、
負の感情が沸いてきた瞬間が、勝負だ。
ざんねんマンは矢部にお願いした。矢部さん、僕のことは味噌っかす
感情は重いものほど引力が強いのか、芋づる式に新たな負の感情を
矢部は自信なげに応えた。「わ、分かったよ・・。どうせ俺の気持
不安、愚痴が心の中でも言葉の上でも連鎖しかけた、その瞬間だっ
感情の激流に飲み込まれかけた自身の姿を、客観的にとらえ直せ
その後も、何度も流れに飲み込まれた。だが、その都度間をおいて
やがて、おっぴろげマンのコメントが少なくなっていった。
「ざんねんマンは、頼りない・・」
「と俺は今、考えた・・」
「や
「と俺は今、考
おっぴろげマンの声色から、先ほどの元気さが失われていた。どう
愚痴や悪態が沸き上がること自体は食い止めづらくても、その後の
すっかりやる気をなくした様子のおっぴろげマンをほったらかし、
ここから、「おっぴろげマン・駆
~(下)に続く~