しがないサラリーマンである私が宇宙にはまってから約5年になる。
つくづく思うが、宇宙は疲れたサラリーマンと親和性がある。
宇宙のことを考えていても、誰かを傷つけることはない。誰にも迷惑を掛けない。それでいて、夢がある。日常のさまざまなストレスから一瞬ではあっても離れることができ、夢の世界で旅をすることができる。
私は文系人間であり、細かいことは分からない。それでも、漆黒の闇の世界に広がるダイナミズムに思いをはせるとき、言葉にできない力と元気が沸いてくるのを感じる。
組織で働いていると、誰しもが程度の差はあれストレスを感じることだろう。夜、寝るときにもイライラやムカムカがわき起こり、安眠を妨げられるといったことも一度や二度ではないはずだ。
そんなときこそ、宇宙のことを考えるのだ。
闇の向こうに、同じ知的生命体がいるかもしれない。彼らはどこにいるのだろう。どんな暮らしをしているのだろう。人類が40年前に打ち出した探査機・ボイジャーは、今どんな空間を旅しているのだろう。
一つ一つを空想するだけで、少年のようにワクワクしてくる。誰も傷つけず、迷惑を掛けない。
まずはほんの少しばかりの知識を蓄え、夜空を見上る。すると、思いも掛けず優しく懐の深い世界の存在に気づくことができる。
~お読みくださり、ありがとうございました~