7月12日、米国バイデン大統領が宇宙関連で会見をした。
NASAが約半年前に打ち上げた宇宙望遠鏡「JWST(James Webb Space Telescope)」の精細画像第一号を公開したのだ。
人類が感知できる範囲の、宇宙の果ての果てを覗くことに成功した。幸いにも私たちは、生きているこの時代に、感動・発見に立ち会うことができた。
これまでもNASAはJWSTがとらえた画像(処理途中)を小出しに公開をしていたが、これがNASAの、米国の、本気100%の画像となる。
これまでの超高性能宇宙望遠鏡はハッブルだった。それでも充分素晴らしいが、レベルが格段に違う。2機が同じ範囲を捉えた画像を比べる。
一つ一つの銀河が、その輪郭をよりくっきりと見せているのが分かる。ハッブルは可視光線しかとらえられなかったのに対し、JWSTは波長の長い赤外線を感知できる。電磁波は長い長い旅を経て可視光線から赤外線へと波長がゆるゆるになる。そのゆるゆるを、JWSTは丁寧に拾い上げることができる。
例えれば、裸眼で2・0の人(ハッブル)<<<<<数キロ先の物体を見分けられる視力8のマサイ族(JWST)ぐらいの違いがある(いやはるかに上か)。
会見では、バイデン大統領にNASAの担当者らしき人物が説明している。その話によると、上記の画像は「砂粒一つを指に乗せ、腕をのばし、空に向けた際に見える範囲」だそうだ。
そんな狭い範囲に、これだけの星々、いや、その星々が何億と集まった銀河群がひしめいているとは。
より遠くにある画像を捉えるということは、それだけ昔の姿を捉えるということと同義になる。130億光年かかってようやく現代の私たちの瞳に届いた画像は、つまり130億年の昔にはるか遠くに存在していた天体の姿なのだ(つまり、今現在その姿をしているというわけではない)。
NASAのおじさんの説明がまたいい。私たちは130億年をさらにさかのぼり、宇宙の始まりのころ(その限界)までたどりつくつもりだという。
さらにすごいことに、手前の星々については周回する惑星の大気構成まで調べられるという。その惑星が「habitable」(居住可能)かどうかまで分析できるそうだ。なんと夢のあることか。
NASAは今後、JWSTの捉えた画像をどしどしアップしていくそうだ。いろんな発見と感動が待っているはずだ。
とりあえず、知識は脇に置いといて、地球初公開の画像を楽しんでいきたいものだ。
~お読みくださり、ありがとうございました~