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最近の記事で、懐かしい名前を見つけた。「おやおや?」と心がややざわめいた。
Peter Schiff 氏。
2008年のリーマンショックの前から、バブルがはじける恐れについて強いトーンで警鐘を鳴らしていた人物だ。
今でこそ「そりゃあれだけサブプライムローンが蔓延してたら弾けるのは当然だろう」と多くの人が言うだろうが、当時はそうではなかった。多くの人が住宅市場のさらなる活性化を予想し、期待し、投資していた。
その流れに水を差す形で、Schiff氏は警告を発し続けていた。アメリカの大手テレビ局から呼ばれては、やや小馬鹿にされていた(嘘つき少年、煽り野郎、といったトーンで)が、数カ月たって、Schiff氏の懸念のほうが正しかったことが示された。
そのShiff氏が、再びマスコミで扱われるようになったことにビクリとした次第。
上記のリンク先で、Schiff氏はcrypto currencyについて懐疑的な見方を示している。
最近も仮想通過に携わる企業が破綻したが、これは一過性の動きではなく、仮想通貨市場自体の終わりの始まりにすぎないーというわけだ。
彼の発言や投稿として、記事では以下のように引用されている。
“This is not a #crypto winter. That implies spring is coming. This is also not a crypto ice age, as even that came to an end after a couple of million years,” he writes in a tweet. “This is crypto extinction.”
この市場は氷河期でもない。なぜなら氷河期はいずれ収束するからだという。むしろ crypto extinction(仮想通貨の絶滅)という表現がぴったりだ、とまで指摘している。
私は株式投資などはしていないが、この御仁が登場してきたときは市場の動向に注意したほうがいいと思う。
混乱の時期をやり過ごす策の一つとして、ご本人は「有事の金」、つまりgold投資をすすめている。まあ、財布に余裕のある方はこれに投資して損はないのだろう。
記事を読み進めると、ややうさん臭そうな話も混じってくる。信ぴょう性はおいておいて、投資有望な対象として、たばこ産業が挙げられている。
これは何もたばこ産業に成長性があるからというのではなく、配当率が極めて高いから、というのが理由だ。まあ、配当を高くしておかないと人が寄らない、という事情もあるのかもしれない。
The maker of Kent and Dunhill cigarettes pays quarterly dividends of 74 cents per share, giving the stock an attractive annual yield of 7.0%.
7%か。すごいな。日本の銀行の金利に比べたら雲泥の差だ。ただ、もちろん健康によくはない産業に投資することの是非はあるだろう。
If you’re comfortable with investing in so-called sin stocks, British American and Philip Morris might be worth researching further.
こうした「sin stocks(罪深い株?)」に投資することにやぶさかでない方は検討の価値があるだろう、と記事執筆者は触れている(Schiff氏の運営する投資会社の投資実績として、たばこ産業が高いウエートを占めているのは事実のようだ)。
crypto currencyにまつわるマーケットの動向、資産の避難先について、この記事を信用するか否かは各読者の判断にゆだねられるだろうが、Schiff氏の名前を見たら「おやおや?」と少しピリリとしたほうがいいかもしれない。マーケットが、一つの転換点を迎えようとしている。
なお、この記事のコメント欄も、時間があれば目を通してみることをオススメする。Schiff氏を支持する意見もあれば、否定的な声もある。どの意見を参考にするか、信用するか、評価するかは、各人の判断によるだろう。
~お読みくださり、ありがとうございました~