おじさん少年の記

疲れた時代に、癒やしの言葉を。からだはおじさん、こころは少年。

【サラリーマンの英検1級攻略術】~3・まず「読む」練習~

限られた時間と予算の中で、英検1級に合格したい!という社会人の方をイメージしながら書いている。

 

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語学試験に合格するためには、問題が解けなければいけない。ということで、問題集にまず手が行くケースが多いだろう。だが、何をするにしてもまず鍛えておかなければならないスキルがある。「読む力」だ。

 

文法などの穴空け問題や、正しい文意を選ばせる選択問題などにしても、まずは与えられた文章を正確に読み取る力が求められる。

 

問題集を解く前に、まずはじっくり、中身のある英文を読み込んでいくことが大切だ。遠回りのようで、これが一番の近道だと私は考える。

 

では、何を読むか。私にとっての基準は明確だ。「自分にとって、その文章が面白く、ためになるか」だ。他人が絶賛していても、自分にとってハードルが高すぎたら面白くないし、アメリカの小学生向けに書かれた小説でも、「これはためになるぞ」と思えばそれが私自身にとって最高のテキストになる。

 

私自身は、なるべく洋書を読むようにした。自分自身で読んで勉強になるもの。幾つか挙げると、「アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書」。これは日本語訳もついており、チャプターの前半が小学校低学年、後ろに進むにつれて高学年をイメージした文章構成になっている。英語表現を学びながら、そのままあちらの国の歴史の勉強になる。一石二鳥だ。

 

もう一つは、文学作品。お世話になった作家さんの一人はkazuo ishiguro。ノーベル文学賞を受賞した日系英国人だ。この方、難しい英単語は使わないのに、奥深いこころの世界を見事に描いている。素直に感動する。洋書を手に入れ、翻訳版も併せて読み進めると、感動しながら表現を学べる。まずは日本語訳で「忘れられた巨人」を読んでいただきたい。これは感動した。中身をお話ししたいが、我慢する。出だしからして、引き込まれる。最近、「クララとお日さま」(Klara and the sun)が出たが、こちらよりもオススメだ。

 

もしあなたが英検準一級以上の方であれば、上記のやり方を一つの方法として提案したい。もしあなたが英検3~2級の間に位置する方であれば、別の書籍をオススメする。

 

予備校講師の書いた作品「ビジュアル英文解釈」(駿台文庫)。これは、比較的短いエッセー(ネイティブの記した作品)を集めたものだ。1作品1作品ごとに丁寧な文法解説をつけている。読みながら、しっかり英文の構造を吸収していくことができる。全60課。学び終えたときには、自身の英語力がメキメキと上達していることに気づくだろう。

 

生きた英語を読む。音読する。その繰り返しで、英作文の力もつく。私は英作文の練習は特にせず、添削を誰かにお願いすることもなく(費用がなかった。涙)、なんとか合格できた。

 

まずは自分に合った英文(小説、エッセー、テキスト、ニュースサイト)を探し、読む。音読する。時間があれば、ノートに書いて映す。解く前に、読む。これが一番大事。問題集を解いてても、何も楽しくない。それだったら、楽しく英文を読む。

 

最後に、受験生のころの記憶だが、Z会という受験関係の会社が出している「速読英単語」という本もそこそこよかった記憶がある。英文の一つ一つがしっかりした内容だった(哲学、思想、経済など)。今だったら内容も刷新され、新しいトピックが取り上げられているだろう。そちらも手に取ってみて、「これは自分に合う」と感じたら試されてみては。