おじさん少年の記

疲れた時代に、癒やしの言葉を。からだはおじさん、こころは少年。

【歩き旅と思索】 45・博多~唐津を歩く(中)糸島波多江~糸島深江

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歩き旅2日目。

 

一路唐津を目指すつもりだったが、前日泊まった宿の管理人さんによると、一帯には古代日本の墓地である「古墳」が無数にあるとのこと。貴重な機会だ。じっくり見学して回ることにした。

 

宿から歩いて数分のところにあったのが「平原遺跡」。中国王朝の記録「魏志倭人伝」にも出てくるクニ「伊都国」の王の墓だという。

 

いやまあ、驚いた。日本人ならみんな教科書で知っている、あの伊都国が、偶然泊まった宿のこんな近くにあるとは。

 

伊都国の初代王の遺構も近くにあった。澄んだ青空の下、お天道様に暖かく包まれ、のどかにたたずんでいらっしゃった。きっと弥生の昔も同じようにのどかで安らかであったのだろう。


当時の雰囲気をわずかとはいえ嗅ぎ取らせていただき、実に幸せ。

 

この後も無数の古墳に遭遇する。どれものどかで、景色よく、心暖まる。ある小さな古墳は、真ん中に大きなクスノキがそびえていた。初春のヒンヤリした澄んだ風がそよぐ。もう、たまらん。幸せ、限りなし。

 

今日は若干早めに旅を終える。明日は再び現代人モードに戻り、海岸線を延々歩いて唐津を目指す。古墳との出会いで当初のルートをそれ、翌日の到達は厳しくなってきたが、行けるところまで行くことにしよう。

 

〜お付き合いくださり、ありがとうございました〜