私たちの太陽系内で、今のところ生命が確認されているのは地球だけだ。
だが、世界中の優れた科学者たちによると、ほかにも命が見つかる可能性があるらしい。
個人的に期待するのは、
外見は何ということもない、氷の星だ。
だが、暑さ数キロ~数十キロに及ぶ分厚い氷の層の下に、液体の水の世界が広がっているという。
土星の強力な重力が引き金となり、この一見静かな氷の星の地殻が刺激され、中心部で高熱を発しているらしい。ちょうど地球の深海で起きている現象と同じだ。超高圧・高温の世界でも、活動している生物は地球にもいる。それと同様に、あの輪っかが印象的な惑星の近くで、ひそかに命がはぐくまれているのかもしれない。
それは私たち地球人の想像を全く超えた存在であるかもしれない。永遠の闇の中で暮らす彼らにとって、時間という概念はないかもしれない。光もない。視覚というものがない。触覚や聴覚を研ぎ澄ました、特別な空間・時間感覚の中で命をつむいでいるのだろう。
数年前、土星の探査機・カッシーニがエンケラドゥス付近を通過し、氷の地表から吹き上がる水の柱を確認したという。その水分を詳しく調べれば、生命の痕跡がつかめるかもしれないそうだ。楽しみはつきない。
宇宙でただ一つだけかと思われていた生命が、地球のほかにもあるということが分かれば、実に素晴らしいことだ。
我々は孤独ではない。
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